無料のVPNサービス「VPN Gate」の使い方(Windows・L2TP/IPsec利用編)

2024-03-09

WindowsでVPN接続をする方法には、前項で紹介した「SoftEther VPN Client」を利用する接続方法のほか、ここで紹介する「L2TP/IPsec」を利用する接続方法も使用可能です。

「SoftEther VPN Client」を用いる方法が最も高速で簡単に接続できると公式サイトでも紹介されていますが、ソフトウェアをダウンロードしてインストールする必要があります。

ですので、とりあえず試しにVPN接続を使ってみたいという方は、ここで紹介するWindowsに標準で実装されている「L2TP/IPsec」機能を使って設定する方法を利用してみてください。

また、Android搭載のスマホやタブレットで「VPN Gate」を利用する場合はAndroidスマホでVPNを利用する際の設定方法のページを、iPhoneやiPadなどのiOS搭載機器で「VPN Gate」を利用する場合はiPhoneでVPNを利用する際の設定方法のページをそれぞれ参照してください。

「L2TP/IPsec」を利用してVPN接続する方法

では、Windowsで「L2TP/IPsec」機能を使って「VPN Gate」を利用する方法について紹介します。

ここではWindows7での設定画面を例に説明をしています。Windows8でも基本的な設定の流れは同じですが、操作や画面は若干異なります。

まず、「スタート」→「コントロールパネル」から、「ネットワークと共有センター」を開きます。(PCの設定によっては、「コントロールパネル」→「ネットワークとインターネット」→「ネットワークと共有センター」となります)

ネットワークと共有センター画面

ネットワークと共有センター画面

「ネットワークと共有センター」画面にある、「新しい接続またはネットワークのセットアップ」をクリックします。

ネットワークのセットアップ

ネットワークのセットアップ

「接続またはネットワークのセットアップ」画面にある、「職場に接続します」を選択して「次へ」をクリックします。

ネットワークのセットアップ

ネットワークのセットアップ

どの方法で接続しますか?の画面では、「インターネット接続 (VPN) を使用します」をクリックします。

ネットワークのセットアップ

ネットワークのセットアップ

上記の画面が開いたら、「インターネットアドレス」欄には、「VPN Gate」サイトにあるVPN中継サーバーの一覧表から接続先を選び、IPアドレス (xxx.xxx.xxx.xxx 形式で表記してある数字列)を入力します。

※DDNS名(.opengw.netで終わる英数列) を使用するとIPアドレスが変化してもそのまま使用することができるため、通常はDDNS名の入力が推奨されていますが、中国国内ではDDNS名では接続することができないためIPアドレスを入力します。

「接続先の名前」欄は、「VPN接続」のままでも、好きな言葉に変更することもできます。

一番下にある「今は接続しない。自分が後で接続できるようにセットアップのみを行う」にチェックを入れて、「次へ」をクリックします。

ネットワークのセットアップ

ネットワークのセットアップ

「ユーザー名」欄と「パスワード」欄の両方に「vpn」と入力し、「このパスワードを記憶する」にチェックをし入れてから「次へ」をクリックします。

接続の使用準備完了画面

接続の使用準備完了画面

「接続の使用準備ができました」の画面が表示されたら、「閉じる」をクリックして画面を閉じてください。

ネットワークと共有センター

ネットワークと共有センター

「ネットワークと共有センター」の画面に戻り、「アダプターの設定の変更」をクリックします。

アダプターの設定の変更

アダプターの設定の変更

先ほど作成した「VPN接続(もしくは任意の名称)」が表示されているので、右クリックして「プロパティ」をクリックします。

VPN接続のプロパティ画面

VPN接続のプロパティ画面

「セキュリティ」のタブを選択して上記の画面を表記します。

「VPN の種類」で「IPsecを利用したレイヤー 2 トンネリング プロトコル (L2TP/IPsec)」を選択してから、その下の「詳細設定」をクリックします。

詳細設定画面

詳細設定画面

「認証に事前共有キーを使う」をクリックしてから「キー」欄に「vpn」と入力し、OKをクリックします。

ひとつ前の画面に戻りますので、そちらもOKをクリックして閉じます。

接続画面

接続画面

「VPN接続(もしくは任意の名称)」をダブルクリックして、上記の接続画面を開きます。

「ユーザー名」欄に「vpn」、「パスワード」欄に「パスワードを変更するには、ここをクリックします」と記入されていることを確認して、「接続」をクリックします。

「ネットワークにコンピューターを登録中..」と書かれた小さな画面が表示され、接続が完了したら画面が自動的に閉じます。

もし接続に失敗する場合は、上記の設定が正しくできているかどうか今一度確認してください

VPN接続状態の確認と切断方法

ネットワークのアイコンの画面

ネットワークのアイコンの画面

・接続状態の確認
VPNへの接続状態は、画面右下にあるネットワークのアイコンを左クリックして開く小窓で確認することができます。接続中は「VPN接続(もしくは任意の名称)」と表記されている場所に「接続済」と表記されています。

また、「VPNGate」サイトにアクセスして、表示されている「あなたのIP:○○.○○」や「あなたの国・地域」がVPN接続前と接続後で変更していることで確認することもできます。

ネットワークのアイコンからの切断

ネットワークのアイコンからの切断

・VPNの接続終了と再接続
VPN接続を終了して通常の接続に戻りたいときは、画像の「VPN接続(もしくは任意の名称)」をクリックして切断を選択します。また、再度接続する際にも同様に「VPN接続(もしくは任意の名称)」をクリックして接続することができます。

プロパティの画面

プロパティの画面

再度接続する際にIPアドレスが変更されていて接続に失敗する場合は、「VPN接続(もしくは任意の名称)」を右クリックして上記プロパティの画面を開き、全般タブの一番上の欄に記入されているIPアドレスを新しいものに変更してください。

※重要
「L2TP/IPsec」を使用して接続する方法では、入力してあるIPアドレスが再接続できない場合、新しいVPN中継サーバーのIPアドレスを「VPN Gate」サイトで確認する作業が必要となります。

中国国内からの通常の接続方法では「VPN Gate」サイトを見ることができませんので、事前に「VPN Gate」サイトの「ミラーサイトURL メール配信サービス」のページでメールアドレス(yahooメールなどのフリーメールでOK)を登録して、中国国内からも見られるミラーサイトのURLが記載されたメールを受信できるように準備しておく必要があります。

以上の設定を行うことで、Windows PCから「L2TP/IPsec」を使用して「VPN Gate」を利用することができるようになります。