中国聯通(China Unicom)「沃4G」simカードを購入して日本のsimフリースマホに挿して使ってみる(実践編)
2024-03-09
中国聯通の「沃4G」はLTE回線に対応したsimカードなのですが、これまで私が使っていたsimフリー化したN05DではLTE回線に未対応で使えないため、今回、日本で使っているdocomoのArrowsNX F02Gをsimフリー化して使うことにしました。
以下、「沃4G」simカードを使用してみた感想や回線接続のための設定方法などについて紹介したいと思います。
「沃4G」をLTE対応simフリースマホに挿して使う
使い方ですが、まずは本体の電源をOFFにしてからsimカードスロットのカバーを開けてnanosimカードトレイを抜き、「沃4G」simカードをトレイに乗せて再びスロットに差し込みます。
本体の電源を入れると、基本的には自動的にsimカードの通信事業者を識別して通話回線がつながります。もし自動的につながらない場合は、設定から「無線とネットワーク」→「モバイルネットワーク」→「通信事業者」を開き、手動でsimカードの事業者を選択してください。
正常に通話回線がつながると、上の画像のような中国語で書かれたショートメールが届きます。メールには契約内容や初期パスワード、現在のチャージ金額などが書かれています。
このメールが届けば、通話とショートメールが使える状態になっています。しかし、日本のsimフリースマホ使用の場合は、この状態ではまだデータ通信(インターネット接続)ができないことがあります。
理由は、スマホの中に海外simカード用のAPN(Access Point Name、データ通信用のネットワーク設定)が設定されていないことが多いためで、その場合は以下の手順でAPNを設定する必要があります。
海外simカード用APNの設定方法
手動で海外simカード用のAPNを設定する方法について、今回使用したArrowsNX F-02Gを事例に紹介します。
まず、設定画面から「データ通信・機内モード」→「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名」を選択してAPN選択画面を開きます。
APN選択画面の右上部分にある +(プラスマーク)を押して、アクセスポイントの編集画面を開きます。
以下の設定項目についてカッコ内の文字・数字をそれぞれ記入して、画面下部にあるメニューボタンから「保存」を選んで設定を完了します。その他の項目は変更不要です。
●名前 「(好きな名称を記入)」
●APN 「uninet」
●MCC 「460」
●MNC 「01」
●APNタイプ 「default,supl,dun」
●MVNOの種類 「None」
設定を完了させると再びAPN選択画面に戻ります。今作成した「沃4G」simカード用のAPNが表示されていますのでそちらを選択します。
正常にAPN設定が適用されると、上記の写真のようにLTE通信マークが点灯します。またLTE回線圏外では3G接続となるため、3G通信のマークが点灯します。
「沃4G」simカードを使ってみた感想
実際に「沃4G」simカードをsimフリースマホに挿してLTE通信を使用してみた感想ですが、サイト閲覧などデータ通信時の速度は日本でLTE通信している時とほぼ変わらない感じで特にストレスなく使えました。
試しに場所と時間を変えて複数回Speedtest.netで回線速度を測定してみたところ、平均で15~20Mbpsくらい出ていました。場所によっては40Mbps超出ることもありました。
ただ、中国では去年くらいから本格的にLTE回線サービスが始まったこともあり、LTE圏内となる場所は都市中心部などまだまだ少ないのが実情で、郊外に移動すると3G回線接続となるため接続速度が数Mbpsと遅くなります。
それでも、つい数年前までGPRS(最大速度171.2kbps)という遅い回線のsimカードを使っていたことを考えると、結構な速度で携帯インフラが進化して便利になってきているなという印象です。
実際、今回訪れた雲南省の省都である昆明市内はもとより、観光地の世界遺産麗江古城でもLTE接続ができていましたし、麗江市からシャングリラ市へ移動するバスに乗っていた時も、標高2400m~3500mという結構な山間部を走っているにもかかわらず、常時とまではいかないですが結構な頻度で3G回線に接続できていました。
VPNを使えばFacebookやGmailも使える
このように、だんだんと便利になってきている中国の携帯事情ですが、2015年現在、googleのサービスが中国国内からはアクセスできず使えなくなっています。FacebookやTwitterなど、以前から規制されているいくつかのサービスも同様につながりません。
ただ、LINEもつながらないという情報があったのですが、出国前に最新版にアップデートしておいたのがよかったのか、問題なく使えました。
Google PlayやGmailなどのGoogle系サービスは、ホテルのインターネット回線も含めて全くつながらなかったので、事前に準備しておいた無料VPNを使って接続していました。
仕事の連絡やスマホメールとして使っているGmailが使えないとかなり不便なので、VPNのおかげで中国でも接続できるのは本当に助かります。
次のページでは、ホテルのインターネット回線でもスマホのパケット通信でも使える無料VPNサービス「VPN Gate」について紹介したいと思います。