データ復元ソフト『Stellar Data Recovery』を使えば完全削除したデータでも復元できる

2024-03-09

パソコンで不要になったデータを完全に削除したものの、後日削除したデータがまた必要になってしまい困ったという経験がある方も多いかと思います。

通常は完全に削除したデータを元に戻すことはできないのですが、実はwindows上の操作で完全削除したデータでも、データ復元ソフトを利用することでデータを復元して取り戻すことができる可能性があります

今回はデータ復元ソフト「Stellar Data Recovery」(ステラ データリカバリ)を使用してパソコンの削除データを復元する方法についてご紹介します。

データ復元ソフト「Stellar Data Recovery」

Stellar Data Recovery

Stellar Data Recovery(出典:Stellar

データ復元ソフト「Stellar Data Recovery」はStellar社が提供しているデータ復元ソフトで、写真や動画など様々なファイル形式のデータ復元に対応しています。

パソコンのゴミ箱から完全削除したデータやUSBデバイスから完全削除したデータなどの復元はもちろん、フォーマットされたパーティションからデータを復元する機能や、暗号化されたドライブの復元機能など、データ復元に関する多くの機能を備えた高性能なデータ復元ソフトとなっています。

このStellar Data Recoveryには無料版と有償版があり、無料版ではデータ復元はできないものの、完全削除したデータをスキャンしてプレビューすることができます。

また有償版にはディスクイメージの作成機能や破損した動画の修復機能などの特別機能の有無によってStandard・Professional・Premiumの3種類が用意されています。

今回この記事をご紹介するにあたり、Stellar社様よりStellar Data Recoveryの有償ライセンスをご提供いただきました。ここに感謝申し上げます。

データリカバリー(プレミアム)3

Stellar社はインドに本社を置くグローバル企業

Stellar社 オフィス案内

Stellar社 オフィス案内(出典:Stellar

今回ご紹介するStellar Data RecoveryをリリースしているStellar社は、インドに本社を置きアメリカやヨーロッパにも支社があるグローバル企業です。

日本でこの手のデータ復元ソフトや動画編集ソフト等で有名なものは中国に本社を持つ企業のものが多いという印象がありますが、こちらのStellar社は30年以上の歴史を持ちISO 9001やISO 27001の認証取得をしている実績あるグローバル企業です。

Stellar社のHPにGoogleやAmazon、コカコーラやIBMなど有名企業とのカスタマー実績が紹介されいるなど、信頼と実績があることがみてとれます。

Stellar Data Recoveryのダウンロードとインストール方法

それでは、実際にStellar Data Recoveryを使用してパソコン上で完全に削除してしまったデータを復元する方法について紹介していきます。

さきに紹介したように無料版では削除データをスキャンしてプレビューすることはできますがデータを実際に復元することはできないため、今回の作業では有償版を使用した復元手順について紹介していきます。

Stellar Data Recoveryのダウンロード

Stellar Data Recoveryのダウンロード

Stellar Data Recoveryのダウンロード(出典:Stellar

まずは、以下のStellar Data Recovery公式サイトからインストール用ファイルをダウンロードします。

今回の作業ではStellar社様よりご提供いただいたStellar Data Recoveryの有償ライセンスを使用しますが、実際の手順では上記のページにてライセンスを購入する流れとなります。

Stellar Data Recoveryのインストール

言語の選択画面

言語の選択画面

上記の購入ページまたはライセンス購入後のメールの案内よりダウンロードしたインストール用ファイルを起動すると「セットアップに使用する言語の選択」画面が表示されます。

通常は上記画像のように日本語が選択された状態になっていると思いますので「OK」をクリックします。

セットアップの開始

セットアップの開始

セットアップ開始画面が表示されますので「次へ」をクリックします。

使用許諾契約書の同意

使用許諾契約書の同意

ソフト使用許諾の同意に関する説明が表示されますので、説明を読んで「同意する」を選択してから「次へ」をクリックします。

インストール先の指定

インストール先の指定

インストール先を選択する画面が表示されます。インストール先を変更したい場合は参照から選択できますが、通常はそのままで問題ないので「次へ」をクリックします。

プログラムグループの指定

プログラムグループの指定

こちらもとくに変更しなくても問題ないので「次へ」をクリックします。

追加タスクの選択

追加タスクの選択

デスクトップにStellar Data Recoveryの起動アイコンを作成する場合はそのままで、アイコンが不要の場合はデスクトップ上にアイコンを作成するのチェックを外してから「次へ」をクリックします。

インストール準備の完了

インストール準備の完了

上記画面が表示されたら「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

セットアップの完了

セットアップの完了

インストールが完了すると上記画面が表示されますので、「完了」をクリックすればインストール作業の完了となります。

Stellar Data Recoveryの有償ライセンスを登録する

Stellar Data Recovery

Stellar Data Recovery

さきほどの画面で完了をクリックするとStellar Data Recoveryが自動的に起動すると思います。もし起動しない場合はデスクトップのアイコンかスタートからStellar Data Recoveryを起動させてください。

ライセンス購入時の手順によってはすでにソフトが有償版になっている場合もあるかと思いますが、もし上記画像のようにソフト名が「救出データ復元BASIC」と表記されて左上部の鍵マークが薄い表記になっていない場合は、購入したライセンスの登録(アクティベーション)が必要となります。

アクティベーション画面

アクティベーション画面

鍵マークをクリックするとアクティベーションキーを入力する画面が表示されます。

ライセンス購入時に届いたメールに記載されているアクティベーションキーを入力して「アクティベートする」をクリックします。

今回の作業でアクティベーションキーを入力する際、数字だけでなくハイフンまで正確に入力しないとアクティベートができませんでした。

購入するライセンスの種類によって多少の違いがあるかと思いますが、もしアクティベートに失敗する場合はハイフンまですべて入力してみてください。

Stellar Data Recovery 有償版

Stellar Data Recovery 有償版

アクティベーションに成功すると「Stellar Data Recoveryが正常にアクティベートされました」との画面が表示されたのち、上記画像のように「救出データ復元12 STANDARD」とソフト名の表記が有償版のものに変更されます。

上記の状態になればソフトの準備は完了となります。

Stellar Data Recoveryの使い方

ここからは実際にStellar Data Recoveryを使用して完全削除したいデータを復元する手順について紹介していきます。

今回の作業では、あらかじめ画像や動画、WordやExcelなどの複数のファイル形式のデータを入れてから完全削除してデータを空にしたUSBストレージを使用して、実際に復元作業を進めていきます。

復元作業前にWindowsのエクスプローラでUSBストレージ内を確認すると、あらかじめ完全削除したデータは確認できない状態となっていました。

復元対象を選択

復元対象を選択

まず、最初の復元対象を選択する画面で復元したいデータのファイル形式を選択します。

今回は複数のファイル形式のデータを復元することになりますので「すべてのデータ」にチェックを入れてから「次へ」を選択します。

復元場所の選択

復元場所の選択

次に、復元したいデータがある場所を選択します。

今回はUSBストレージで削除したデータを復元しますので、物理ディスクのところにあるUSBストレージを選択します。

接続されたドライブのところにあるボリュームEを選んでも同様にUSBストレージの選択となります。

選択したら「スキャン」をクリックしてスキャンを開始します。

ちなみに、画面下部にある「詳細スキャン」は目的の削除データがスキャン結果に表示されなかった場合に使用してさらに深くスキャンする際に使用します。使い方については後ほどの項目で紹介しています。

スキャン結果の一覧

スキャン結果の一覧

スキャンが完了すると上記画像のようにスキャン結果一覧が表示されます。

事前準備にて完全削除してあったすべてのデータがスキャン結果に表示されていました。ただ、いくつかのファイルでは「0001.jpg → X001.jpg」のようにファイル名が元のものと多少異なって表示されていました。

ファイルを復元するためすべての対象ファイルにチェックを入れてから「復元」をクリックします。

復元先の選択

復元先の選択

ファイルの復元先を選択する画面が表示されますので、参照から任意の保存先を選択して「保存する」をクリックします。

保存するをクリックすると復元作業が開始されます。

復元されたデータ

復元されたデータ

復元作業が完了すると指定した保存先場所に「#ルート」というフォルダが作成されて復元したデータが保存されます。

ファイル名が多少変わっていたり、画像ファイルがサムネイルの分増えていたりしましたが、削除した元のデータをすべて復元することができました。

もちろんすべてのファイル形式において問題なく削除する前のデータと同様に使用することができました。

以上で、復元作業は無事完了となります。

ちなみに、今回の作業では容量1GBのUSBストレージの中に合計30MB程度の削除データがあるだけでしたので、スキャンは数秒程度で完了し、復元も数分で完了ましたが、スキャンする場所の容量や削除データのサイズ等によってスキャンの所要時間は変わると考えられます。

詳細スキャンを使ってのディープスキャン

フォーマットしたデバイスのスキャン結果

フォーマットしたデバイスのスキャン結果

Stellar Data Recoveryには「詳細スキャン」というディープスキャニング機能があり、この機能を使用することでフォーマットをしたディスクからでもデータを復元することができます。

この詳細スキャンの性能を確認するために、先ほど使用したUSBストレージをフォーマット処理してそこからデータを復元できるかどうか試してみました。

まず、フォーマットをしたUSBストレージを先ほどと同様の手順でスキャンをしてみたところ、上記画像のようにdatファイルのみスキャンできて目的の削除ファイルを発見することができませんでした。

この結果から、フォーマットをすることで通常のスキャン手順では削除ファイルを見つけることができないことがわかります。

そこで次に、画面下部にある詳細スキャン「こちらをクリック」をクリックして詳細スキャンの機能を試してみます。

重要情報を検索しています

重要情報を検索しています

「こちらをクリック」をクリックすると、上記画像のように「重要情報を検索しています。このプロセスは中止できません」と表示されてディープスキャンが開始されます。

その後「復元可能なファイルを探しています」という表示に変わり、削除したファイルのスキャン作業に移ります。

詳細スキャン結果の一覧

詳細スキャン結果の一覧

詳細スキャンが完了すると上記のようにスキャン結果が表示されます。

先ほどおこなった通常のスキャンでは発見できなかった目的の削除データがRawフォルダ内に表示されました。

復元されたデータ

復元されたデータ

スキャンできたファイルすべてにチェックを入れて復元してみたところ、目的の削除ファイルをすべて復元することができていました。

復元できたファイルは元のファイルと同様のものとして使うことができており、Stellar Data Recoveryの詳細スキャン機能を使用することでフォーマットをしたディスクからもファイルの復元が可能ということがわかりました。

ただし、各ファイルの名称は元のファイルとは全く異なる文字列になっており、ファイル名称まで完全に復元というわけにはいかないようでした。

とはいえ、一度完全に削除してからフォーマットまでしたディスクからファイルを復元することができたというのはデータ復元ソフトとしてはかなり優秀だと言えるのではないでしょうか。

まとめ

データリカバリー(プレミアム)3

今回ご紹介したデータ復元ソフト「Stellar Data Recovery」は、簡単な操作でパソコンから完全に削除したデータを復元できる便利なソフトでした。

また、詳細スキャン機能を使用することでフォーマットをしたディスクからもファイルを復元することができる高性能なデータ復元ソフトであることもわかりました。

このStellar Data RecoveryをリリースするStellar社はインドに本社を置く歴史と実績のあるグローバル企業でソフトの信頼性も高いといえるでしょう。

パソコンでデータ復元が必要となった際にはぜひこのStellar Data Recoveryを試してみてください。