ダイソーの3個口タップ延長コード「L665」のリコールに関する情報にはご注意を。
2024-03-19
2020年にダイソーの3個口タップ延長コード(品番:VCTKF L665)にリコールが出て自主回収された案件がありましたが、今年2024年に入ってからSNS上で差し込み口が焼けた写真を付けた注意喚起の情報がアップされて話題になっています。
ただ、品番の「L665」だけを注目してリコール対象のロット番号について確認しないで「リコール対象のL665がうちにもあった」と投稿をアップする他の方々の書き込みもSNSなどで散見されました。
話題の発端となった投稿の内容を確認すると、リコール対象となるロット番号について紹介している消費者庁のリコールページのリンクを掲載しているのですが、そちらを確認せずに「L665」のみ言及している投稿やネット記事がいくつかありました。
今回はこのリコールの詳細情報の紹介とネット上にある情報を取り扱う際の注意喚起について書きたいと思います。
ダイソーの延長コード「L665」のリコールについて
先に書いたように、2020年にリコールが出たダイソーの3個口タップ延長コード(品番:VCTKF L665)の注意喚起がSNS上で話題になっています。
リコール対象となるものは、上記画像のようにタップ裏側部分に「(株)大創産業」及び「L665」の刻印があり、かつケーブル部分に「CA03、CA04、CA05、CA06、2020/02、2020/01」のいずれかのロット番号の表記があるもののみとなります。
ちなみにリコールの理由は「内部の金具にゆるみがあると発煙・発火に至る恐れがあるため」とダイソーの公式サイトに掲載されています。
また、上記のリコール情報は消費者庁のリコール情報サイトにも掲載されています。
上記のように、L665の刻印がある延長コードの中でも特定のロット番号の商品のみがリコール対象品となっており、その他のものはL665の刻印があってもリコール対象品ではなく使用することができます。
ちなみに、2024年現在もダイソーではL665の刻印がある3個口タップ延長コードが販売されています。
話題の発端となった投稿
話題の発端となったX(旧Twitter)の投稿では、上記のように差し込み口が燃えて溶けた画像とあわせて「L665」の品番と対象のロット番号が紹介されている消費者庁のリコールページへのリンクが掲載されています。
ただこの投稿を見た人のなかには、消費者庁のリコールページに掲載されている対象ロット番号の確認をしないでL665のみを見て判断している方もいるようで、「うちにもL665の延長コードがあった」との投稿が散見されました。
SNSなど個人が情報を手軽に発信できる現在では、自身が勘違いするだけでなくその誤った情報をSNS等で再発信してさらに多くの人に広まってしまうという危険性があります。
このような誤情報の発信を防ぐためにも、最低限ネット検索をして関連情報をしっかりと調べてから情報をアップすることを心掛けることが大切だと思います。
現在販売されているL665を分解してみる
上記でも書きましたが、現在でもこのL665の品番が刻印されている3個口タップ延長コードがダイソーで販売されています。
もちろんリコール対象品ではないので問題なく使用することができますが、中身がどのようになっているのか気になったので購入して分解してみました。
分解といってもタップ裏にあるねじ2個を回して開けるだけで簡単に中身を確認することができます。
中の形状を見ると、リコールの理由となった「内部の金具にゆるみがあると発煙・発火に至る恐れ」が発生しないように二極の金具をそれぞれ動かないようにプラスチック壁で囲むようにしてきっちりと固定してありました。
リコールの対象となったロット番号の延長コードがどのような形状になっていたかはリコール対象品が手元にないため確認できないのですが、現在販売されているものについてはリコール理由となった「内部の金具のゆるみ」が発生しないような形状となっていました。
分解して確認した結果、長期間の継続使用による部品の経年劣化等の心配を除けば、とりあえずは上記のリコール問題は気にしないで使用しても大丈夫と思える内部構造になっていました。
とは言え、ネット上では「100円ショップの延長コードは使いたくない」というコメントも多く見られることから、いわゆる安物製品の安全性について心配する声が多いのも現実としてあります。
このようなタップ付き延長コードはパナソニックやエレコムなど日本の有名メーカーのものでも数百円程度で購入することができますので、心配な方はこちらを購入するのが良いかと思います。
まとめ
今回のダイソーの延長コードの注意喚起に関する話題では、リコール対象品をまだ利用している方への改めての注意喚起となっている一方、L665という品番のみでリコール品と判断してしまっている誤情報も出ており、ネット上の情報の真偽を判断する力が必要な時代であることを再認識しました。
先般の能登半島地震に関するSNS情報でも真偽不明なものや金銭を目的とした悪意ある偽情報の投稿や拡散などが多数あり、メディアでも取り上げられて問題視されました。
誰でも手軽に情報を収集したり発信したりできるネット社会の現代だからこそ、個々の情報についてしっかりと精査して正しく判断する能力が必要とされていると改めて思いました。