AnyUnlockを使いパスワード不要でiPhoneのApple IDを削除する方法
2024-03-09
iPhoneやiPadなどのiOSデバイスでは、Apple IDを登録することでAppStoreやiCloudの使用や紛失時に探すなどのセキュリティ保護機能が使用できる仕組となっています。
そのため、iPhoneやiPadを使用する際は基本的にApple IDが登録されているかと思いますが、もしApple IDやパスワードを忘れてしまった場合はAppStoreやiCloudが使えなくなるなど不便な状況となってしまいます。
今回は、何らかの理由でApple IDやパスワードが利用できなくなった際に強制的にリセットして新しいApple IDを使用できるようにする「AnyUnlock」とその使用方法について紹介します。
iPhoneパスワード解除ツール「AnyUnlock」
iPhoneやiPadなどのiOSデバイスを使う際にApple IDやパスワードを忘れてしまうと、AppStoreやiCloudが使えなくなるなど不便になるだけでなく、万一の際にそのまま初期化してしまうとアクティベーションロックされてしまいiPhoneやiPadが使用できなくなってしまいます。
AppleではApple IDやパスワードを復旧させるためのいくつかの方法を用意していますが、何らかの理由でそれらの方法が使えない状況が発生する場合もあるかと思います。
そのような場合には、今回紹介するiPhoneパスワード解除ツール「AnyUnlock」が役に立ちます。
AnyUnlockにはiPhoneやiPadなどのパスワードを管理する機能や、Apple IDを削除したりアクティベーションロックを解除する機能などがあり、デバイスで問題が発生した際には強力な支援ツールとなります。
強力なパスワード解除性能
AnyUnlockは強力なパスワード解除ツールゆえに公式サイトには利用する際には個人使用のみを目的として営利目的や違法目的は禁止と注意表記がなされているほどです。使用する際には利用規約を遵守しましょう。
今回紹介記事を作成するにあたりiMobie社様よりAnyUnlock製品版ライセンスをご提供いただきました。ここに感謝申し上げます。
ちなみに、同社には壊れたiPhoneやiPadから大切なデータを復元したり6桁の画面ロックパスコードを削除することができる「PhoneRescue for iOS」という製品もあります。
壊れたり使用できない状態になっているiPhoneの復元を試みる際にはこちらの製品を試してみるのもおすすめです。
AnyUnlockの導入手順
まず、下記の公式サイトからAnyUnlockをダウンロードします。今回は提供いただいた製品版ライセンスを使用するため、最初に無料版をダウンロードしてからライセンスを登録して製品版にアップグレートするという流れになります。
公式サイトよりインストール用セットアップファイルをダウンロードしたら、ファイルを起動してインストールを開始します。
インストールが完了するとAnyTrans無料版のトップ画面が表示されます。
無料版ではiOSデバイス内にあるパスワードのスキャンやスマホ診断などいくつかの機能が利用できますが、今回は製品版の機能である「Apple IDを削除」を使用するため製品版へアップグレードしていきます。
無料版の画面右上にある「今すぐ購入」をクリックすると購入・認証画面を表示されます。
今回は提供いただいた製品版ライセンスを使用するため「今すぐ認証」をクリックします。表示される入力画面にアカウントと認証コードを入力して「認証」をクリックします。
アカウントと認証コードが認証されると、無料版から製品版へとアップグレードされます。
製品版にアップグレードすると、無料版の画面右上に表示されていた「今すぐ購入」や「認証」がなくなり「サポート」ボタンの表示のみとなります。
以上でAnyUnlockのインストールと製品版を利用するための準備は完了です。
AnyUnlockの機能
AnyUnlockには以下のような機能があります。
1 | 画面ロックを解除 | ロック画面のパスコードが解除できないときに強制解除する |
---|---|---|
2 | MDMをバイパス | iOSデバイスのモバイルデバイス管理をバイパスする |
3 | Apple IDを削除 | iOSデバイスからApple IDを削除する |
4 | アクティベーションロック をバイパスする |
アクティベーションロックをバイパスする |
5 | SIMロックを解除 | SIMロックを解除する |
6 | iPhoneの「探す」をオフ にする |
iPhoneの「探す」をオフにする |
7 | iTunesバックアップの暗号化 を解除 |
暗号化されたiTunesバックアップのパスワードを解除する |
8 | スクリーンタイムのパスコード を解除 |
スクリーンタイムに設定したパスコードを解除する |
9 | iOSパスワード管理 | iOSに保存されている各種パスワードを管理保存する |
10 | iTunesバックアップの パスワードを復元 |
iTunesバックアップのパスワードを復元する |
11 | Apple IDを探す | デバイスに登録されているApple IDを読み出す |
12 | スマホ診断 | デバイスの状態を診断する |
これらの機能はそれぞれ有用性が高いものばかりですが、「4.アクティベーションロックをバイパス」や「5.SIMロックを解除」などは脱獄(jailbreak)が必要な機能となるなど、使用する際に若干の注意が必要となる機能もあります。
また、SIMロック解除は2015年以降に販売されたiPhone6s以降であれば各携帯会社にて原則としてSIMロック解除をしてもらうことができますし、「1. 画面ロックを解除」の機能もiTunesでリカバリモードを使用して初期化する方法とほぼ同様のものとなっています。
その他の機能にも「iPhoneを探す」のオンオフ状態やApple IDパスワードの有無などの条件によって使用に影響が出てくる場合があります。詳しくは公式サイトの各機能の紹介にてご確認ください。
AnyUnlockを使用してApple IDを削除する
前述したようにAnyUnlockには多くの機能がありますが、今回はその中からiOSデバイスからApple IDを削除することができる「Apple IDを削除」を紹介したいと思います。
この機能は、何らかの理由でApple IDやパスワードが利用できなくなった際に強制的にリセットして新しいApple IDを使用できるようにするというものです。
iPhoneに登録しているApple IDが使えなくなると、AppStoreからアプリをダウンロードしたりiCloudを使ってデータのやり取りを行うことができなくなってしまい、大変不便になります。
また、Apple IDやパスワードが使えない状態で初期化をしてしまうと、アクティベーションロックされた状態となってiPhoneが使用できなくなってしまいます。
これから紹介するAnyUnlockを使用してApple IDやパスワードをリセットする手順をおこなうことで、上記のような問題を解決して引き続き安全に使用できるようになります。
ちなみに同じような機能として「アクティベーションロックをバイパス」機能もありますが、こちらは先述したように脱獄が必要となるためあまりおすすめはできません。
では実際にiPhoneを使って登録されているApple IDを削除する手順について紹介していきます。まず、トップ画面にある「AppleIDを削除」をクリックします。
ちなみに今回使用するiPhoneは、画面パスコードを使って通常利用できる状態であるものの、登録しているApple IDのパスワードを失念したという状況を想定しています。
また、今回の作業ではApple IDを削除するために初期化する作業工程がありますので、必要に応じて事前にデータバックアップをしておいてください。
表示された画面にはAppleIDを削除する機能についての説明が書いてあります。「開始」をクリックします。
上記のような画像が表示されるので、USBコードを使ってパソコンにiPhoneを接続します。
iPhoneをはじめてパソコンに接続した場合はiPhoneの画面に「このコンピュータを信頼しますか?」と表示されますので、「信頼」をタップしてください。
iPhoneの画面パスコードと2ファクタ認証(2要素認証)がオンになっていることを確認してくださいという案内画面が表示されます。
これらの設定がオンになっていないと、今回の作業の最後におこなう初期化後のアクティベーションロックの解除の際に画面パスコードを使用しての解除が使用できなくなります。
画面パスコードによるロック解除ができない場合はApple IDとパスワードの入力が必要となってしまうため、これらの設定は確実に完了しておいてください。
画面下にある「続く」を押すと、設定の再確認を念押しするように確認ウィンドウが表示されるので「確認済み」をクリックします。
Apple IDを削除するための初期化をおこなうため、最新のiOSバージョンのファームウェアをダウンロードします。
ファームウェアのダウンロードが完了すると上記の画面になりますので「今すぐ削除」をクリックして初期化を開始します。
表示されている注意文にもあるように、初期化後はiOSが最新バージョンにアップデートされてiPhone内のデータがすべて消去されます。
最初にファームウェアパッケージを確認中という案内画面が表示され、その後にAppleIDを削除中という案内画面が表示されます。
今回の作業環境では完了後に次の画面へと変わるまで10分近く時間がかかっていました。
AppleIDの削除作業が完了すると上記の画面が表示されてiPhoneが再起動します。
iPhoneの画面には初期化後のHelloの案内画面が表示されていると思いますので、通常の初期化後と同じように設定を進めてください。
初期化後の設定項目を進めていくと「iPhoneは所有者にロックされています」という表示(アクティベーションロックの画面)が出てきますので、「パスコードでロックを解除しますか?」→「デバイスのパスコードを使用」とタップしていきます。
パスコードを入力する画面が表示されるので画面パスコードを入力します。入力した画面パスコードに問題がなければアクティベーションロックを解除することができます。
残りの設定を進めていくと初期化が完了してiPhoneを起動させることができます。
この段階ですでに以前のApple IDとパスワードが削除されていますので、設定の中で新しいApple IDを登録することもできますし、未登録で設定を進めることもできます。
起動後にApple IDの変更または消去が完了していることを確認すれば今回の作業は完了となります。
作業後のiPhoneは初期化して全データがクリアされた状態となっていますので、適宜データ復元や再設定をおこなってください。
以上がAnyUnlockによるApple IDの削除の作業の手順となりますが、検証のついでにApple IDの削除に関する公式サイトでの注意表示について確認をしてみました。
Apple IDを削除後にiPhoneのコンテンツと設定の消去をしたり、iTunesを使って復元したりすると再起動後に以前のApple IDが必要となるとの注意書きがあります。
しかし実際に試してみたところ、どちらの場合も以前のApple IDを使用することなく再起動後のアクティブ化(アクティベーション)が実行できました。
今回の結果は個体差がある可能性もあるため、すべての事例で同じ結果となるとは限らないのですが、AnyUnlockを使うことでiPhoneからApple IDを完全に削除でき、その後の利用にも問題ないことがわかりました。
以前のApple IDの状態について
今回おこなったApple IDの削除作業が完了すると、以前のApple IDがiPhoneから完全に消去されて新しいApple IDを登録して安全に使用できるようになります。
以前のApple IDとの関連性がどのように変化しているかを確認するため、パソコンから以前のApple IDにログインをして確認してみたところ、iPhoneは信頼デバイスとして認識された状態のままでした。
また、現在のiPhoneはiOSバージョンが16.6にアップデートされているのに対し、Apple IDの管理画面では元の15.5のままとなっていました。
このことからiPhoneと以前のApple IDとはすでに実質的な関連付けが切断されている状態にあると思われます。
さらに、iCloud.comから「デバイスを探す」でiPhoneを確認してみたところ、iPhoneの電源オンオフにかかわらずオフラインの表示のままとなっていました。
影響の有無を確認するためにiCloud.comから紛失モードをオンにしてみましたがiPhoneには何も変化はなく、iCloud.comの画面表示も「紛失モード保留中」との表示されたままとなりました。
このような状況は、以前のApple IDがiPhoneからすでに削除されているものの、Appleのサーバーには削除したことが認識されていないことから、すでに削除されている以前のApple IDと通信できずオフラインとなっているために起きている現象だと推測します。
いずれにしてもiPhoneから以前のApple IDがすでに削除されており、さらに以前のApple IDから操作をしてもなにも受けない状態になっていることがわかるかと思います。
AnyUnlockによるiPhoneからのApple IDの削除は問題なく完了していると言えるでしょう。
まとめ
今回はAnyUnlockを使ってパスワード不要でiPhoneのApple IDを削除する方法について紹介しました。
AnyUnlockには、iPhoneなどのiOSデバイス上のさまざまなパスワードを管理することができる機能を持っていて、iPhoneで問題が発生した際には大変有用なソフトであることがわかりました。
また、AnyUnlockを使ってiPhoneからApple IDとパスワードを削除する機能を実際に試し、さらに以前のApple ID側からの操作も受けないことを紹介しました。
その結果からApple IDとパスワードの削除とその後のiPhoneの利用に問題がないことをご確認いただけたかと思います。
今回使用したApple IDとパスワードを削除する機能はAnyUnlockの製品版の機能であるため、有料アカウントを購入して使用する必要があります。
しかしiPhoneは本体価格もさることながら修理時にも数万円単位の費用がかかることが多いことから、数千円の出費でiPhoneで発生している問題を解決できるのであれば決して高くはないツールだと思います。
公式サイトでは上記のように割引プランを実施していますので、AnyUnlock製品版の購入をご希望の際はぜひiMobie公式ストアをチェックしてみてください。