無料のVPNサービス「VPN Gate」を使って中国からYouTubeやFacebookにアクセスする方法
2024-03-09
旅行や留学などで中国に滞在したことのある(もしくは現在している)方は、インターネットを利用する際にYoutubeやfacebook、Gmailやtwitterなど一部のサイトにアクセスできなくて困ったという経験をしたことがあるのではないでしょうか。
中国ではネット検閲用のシステムがあるため、中国国内から上記のような一部サイトにアクセスできないようになっています。
特にFacebookなどのSNSが使えないと、「旅行中や留学中に体験した出来事や写真などをリアルタイムにアップしたいのにできない」とちょっと残念な思いを感じた人もいると思います。
中国でYouTubeやFacebook、Google等が使える
実は、VPN(バーチャルプライベートネットワーク)と呼ばれる通信サービスを利用することで、上記のような規制を回避して中国国内でも快適にインターネットを楽しむことができるようになります。
VPNとは、通常のインターネット回線をまるで専用回線のように使い、離れた場所にあるサーバーや社内ネットワークと直接接続しているような仮想ネットワークを構築するというものです。
このVPNを使うと、自分のいる地域からではなく、離れた場所にあるサーバーやネットワークからインターネットにアクセスするような形式となります。また、接続先に表示される発信元IPアドレス(ネットワーク上の住所のようなもの)も、自分が実際に使っている回線のものではなく、離れた場所にあるサーバーやネットワークのものに変更されます。
つまり、中国国内からではなく、日本など別の地域からインターネットに接続していることになるので、中国国内の規制を受けずに自由にインターネットが楽しめるというわけです。
登録不要・無料で使えるVPNサービス「VPN Gate」
その点、無料サービスであれば手続きが必要ないので、旅行者はもちろん長期滞在予定の方でもとりあえずVPNを試してみることができるでしょう。
そこで今回、私が現在利用している無料のVPNサービス「VPN Gate」を紹介します。
この「VPN Gate」は、学術的な研究を目的として日本の筑波大学で実施されているオンラインサービスです。ユーザー登録等の手続きも不要で、誰でも無料で利用することができます。
また、WindowsやMac OS X、AndroidやiOSなど多くの機器から利用することができ、接続の際に利用する設定も、機器にはじめから備え付けられている「L2TP/IPsec」を使って設定することができます。
さらに、Windowsパソコンなら「VPN Gate」サイトからダウンロードできるソフトウェアを利用することで、上記の方法よりも簡単・高速にVPN接続が利用することもできます。
私が中国で実際にPCやスマホで使用した感想としては、FacebookやTwitterへのコメントや写真のアップも問題なくでき、GmailやGoogleMapなどGoogleサービスも問題なく使えました。
Youtubeにもアクセスはできますが、動画を快適に視聴できるネット速度とまではいかなかったです(利用する回線の状況にもよります)。
中国に行く前に設定等の事前準備が必要
それぞれの設定方法について、次のページ以降で案内画像を使って説明していきますが、利用する前に少し注意事項があります。
それは、中国国内など現在ネット規制がある地域からは「VPN Gate」サイトにアクセスすることができないため、日本で事前に準備をしておかないと現地で接続設定をすることができないということです。
事前に準備をしておけば、Windows用のソフトウェア利用の場合は表示されているVPN中継サーバのIPアドレスを選択するだけで、「L2TP/IPsec」利用の場合はミラーサイトからVPN中継サーバのIPアドレスを確認・入力するだけでいつでも接続することができます。
※現在すでに中国に長期滞在されている方は、日本にいる家族や友人等に「VPN Gate」サイトの「ミラーサイトURL メール配信サービス」のページから現在ご自身が利用することができるメールアドレス(フリーメールでOK)を登録してもらえば、後述する設定ができるようになります。
また、VPNは発信元IPアドレスが自分のものではなく離れた場所にあるサーバーやネットワークに変更されるため、不正に利用することもできてしまいます。
そのため、「VPN Gate」ではVPN中継サーバーへの接続ログを最低3ヶ月間保管し、不正が発覚した際に捜査機関からの開示要請に対応する等の不正利用防止への取り組みをおこなっています。
ですので、VPN利用は国内ネット閲覧の回避やローカル無線LAN上の安全接続などの目的で利用するなど、インターネットモラルを守って正しく利用しましょう。
では、次のページでそれぞれの設定方法について紹介していきます。