Windows10のWindows Update動作を自分で選択する方法

2024-03-09

Windows10は、標準の状態ではWindows Updateの実行時期について設定する項目が用意されていません。そのため、これまでのようにユーザーが更新のタイミングを選択することができなくなってしまいました。

しかし、Windows10でも「ローカルグループポリシーエディター」を使うことで、Windows Updateの更新時期等を自分で設定することができるようになります。その方法について紹介したいと思います。

Windows Updateの自動更新を制御する

Windows10 Update自動更新構成の設定画面

Windows10 Update自動更新構成の設定画面

Windows10がWindows Updateの実行時期等に関する制御ができない仕様となっているのは、セキュリティ面を考慮したうえでの結果だと思われます。

Windows等のOS(基本ソフト)は、Windows Updateを実行することでその時点で判明しているOSの不具合やセキュリティホールなどの欠陥点を補強できるようになっているため、できるだけ早く最新の補強データを適用させるために自動的にWindows Updateを実行する仕様になったのだと思います。

しかし、急ぎの仕事をしている際などWindows Updateが実行されてしまうと困る場合もあることから、できればWindows Updateの動作を自分で制御したいと思う方も多いのではないでしょうか。

Windows10でも「ローカルグループポリシーエディター」を使うことで、Windows7やWindows8などのように更新プログラムの適用を手動のみにしたり無効にしたりとWindows Updateの動作を自分で設定できるようになります

※2016年7月現在、Windows10 Homeではローカルグループポリシーエディターが使えないようです。海外サイトにローカルグループポリシーエディターを使えるようにできるフリーのプログラムがありますが、上記のようにセキュリティに関わる部分ですのであまりお勧めはできません。今後のマイクロソフトの対応に期待しましょう。

ローカルグループポリシーエディターの設定方法

ローカルグループポリシーエディターを使ってWindows Updateを設定する方法は以下の通りです。

①管理者権限でローカルグループポリシーエディターを開く

スタートボタン上で右クリックして開くメニュー画面

スタートボタン上で右クリックして開くメニュー画面

確実に管理者権限で開くためにコマンドプロンプト(管理者)から起動します。
最初にスタートボタン上で右クリックし、メニュ内にある「コマンドプロンプト(管理者)」をクリックします。

コマンドプロンプトの入力画面

コマンドプロンプトの入力画面

コマンドプロンプト画面が立ち上がったら「gpedit」と入力してEnterキーを押すと、ローカルグループポリシーエディターが起動します。

②Windows Updateの設定項目画面を開く

ローカルグループポリシーエディター画面

ローカルグループポリシーエディター画面

ローカルグループポリシーエディター画面の左側メニューから、「コンピューターの構成」の「管理用テンプレート」→「Windowsコンポーネント」→「Windows Update」を選択します。

ローカルグループポリシーエディター画面の右側部分にWindows Updateに関連する設定項目一覧が表示されますので、「自動更新を構成する」をダブルクリックして編集画面を開きます。

③Windows Updateの自動更新を設定する。

「自動更新を構成する」設定編集画面

「自動更新を構成する」設定編集画面

「自動更新を構成する」画面の左上部分にある「未構成・有効・無効」欄のチェックを「有効」に変更します。

左下のオプション欄にある「自動更新の構成」の空白欄をクリックすると、「2-ダウンロードとインストールを通知」「3-自動ダウンロードしインストールを通知」「4-自動ダウンロードしインストール日時を指定」「5-ローカルの管理者の設定選択を許可」がプルダウン表示されるので、適宜選択します。

各選択項目の内容は次の通りです。

「2-ダウンロードとインストールを通知」
・更新プログラムをダウンロードおよびインストールする前に通知されます。
「3-自動ダウンロードしインストールを通知」
・自動的に更新プログラムをダウンロードした後、更新プログラムをインストールする前に通知されます。
「4-自動ダウンロードしインストール日時を指定」
・自動的に更新プログラムをダウンロードし、更新プログラムを設定した日時にインストールします。
「5-ローカルの管理者の設定選択を許可」
・クライアントコンピュータの管理者が、コントロール パネルの自動更新を使用して構成オプションを選択することができます。

最後に右下の「OK」ボタンをクリックして画面を閉じます。そして、設定をすぐに適用させるためにコマンドプロンプト画面で「gpupdate /force」と入力してEnterキーを押します。

以上で設定作業は完了です。

自動更新を無効にした時のWindows Update詳細オプション画面

自動更新を無効にした時のWindows Update詳細オプション画面

設定の際に「未構成・有効・無効」欄のチェックを「無効」に変更すると、自動更新の機能を停止することができます。更新プログラムのチェック自体を停止させたい場合に使うことで、勝手な通信・確認を止めることができます。

もちろん、自動更新の構成を無効に設定していても、Windows Updateの「更新プログラムのチェック」ボタンから手動で更新確認することができます。

私は現在「無効」設定にして、週1回都合の良い時に手動で更新プログラムのチェックを行っています。Windows Updateはセキュリティ上重要ですので、上記の方法で自動更新の構成を変更する場合には自己責任のうえ設定および日々の更新確認をしてください。

この設定や更新の自己管理を面倒に感じる方は、手間をかけてまで自動更新を回避させることにメリットがあまりない環境にあると思いますので、素直にパソコン任せで自動更新させておいたほうが安全だと思います。

以上、Windows10でもWindows Update動作を自分で選択できるようにするための方法を紹介しました。