海外で現地のsimカードを利用する際に必要なAPN設定一覧

2024-02-01

simフリーのスマートフォンやタブレットを持っていれば、旅行や仕事等で海外へ行く際に現地の通信会社のsimカードを購入して使うことができるため、海外ローミングよりも安い現地の通信回線を利用して節約することができます。

ただ、海外で現地のsimカードを使ってデータ通信する際には、使用するsimカード用のAPNを設定する必要があります。

海外simの利用にはAPNの設定が必要

海外で現地通信会社のsim利用する際には、使用するsimカード用のAPN(Access Point Name)を自分で設定する必要があります。

simフリースマホの機種によっては、格安sim用など複数のAPNがあらかじめ設定されている場合もありますが、特に海外で現地のsimを利用する際にはAPNの設定が必要となる場合が多いです。

このAPNが設定されていないと、simをスマートフォン本体に挿した際に通話やSMS(電話番号で送受信するショートメール)はつながるのに、インターネット閲覧やアプリ通信ができないという状態になります。

これは、simカードを挿して電波を受信した時点で通話設定が自動的に行われる半面、APNの設定は自動では行われないためです。

ネット上では、このAPNの設定がうまくいかないで接続に手間取るという話をよく見かけますし、私も友人や仕事関係の知人から海外simの設定について聞かれることがあります。

そこで、このAPNを設定する際に必要な情報について、中国や台湾など海外simのAPN情報を公式サイト等から確認して以下にまとめました。

また、日本国内の格安sim(MVNO)のAPN設定情報は下記の記事で紹介していますので、格安simをご利用の際にご参照ください。

※下記の情報は2015年8月時点の各通信会社の公式サイト等に掲載されている情報を参照したものです。通信会社による変更やプランによって違う場合がありますので、正確な情報については各通信会社の公式サイト等でご確認ください。

中国の現地通信会社simのAPN設定情報

■ 中国移動(China Mobile)

・APN設定情報

APN cmnet
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
MCC (460)
MNC (00)
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

中国移動「神州行」simの購入方法や設定に関する情報を以下のページで紹介しています。

■ 中国聯通(China Unicom)

・APN設定情報

APN uninet
(3G端末は 3gnet)
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
MCC (460)
MNC (01)
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

中国聯通「沃4G」simと「沃4G」simの購入方法や設定に関する情報を以下のページで紹介しています。

■ 中国電信(China Telecom)

・APN設定情報

APN ctnet
ユーザー名 ctnet@mycdma.cn
パスワード vnet.mobi
MCC (460)
MNC (03)
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

台湾の現地通信会社simのAPN設定情報

■ 中華電信(Chunghwa Telecom)

・APN設定情報

APN internet
(または emome)
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
MCC (466)
MNC (92)
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

■ 台湾大哥大(Taiwan Mobile)

・APN設定情報

APN internet
(または twn)
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
MCC (466)
MNC (97)
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

■ 遠傳電信(Far EeasTone)

・APN設定情報

APN internet
(または f3prepaid)
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
MCC (466)
MNC (01)
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

遠傳電信のsimカードはAmazonで事前に購入することもできます。

■ 台湾之星(Taiwan Star Telecom)

・APN設定情報

APN internet
(または viboone)
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
MCC (466)
MNC (89)
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

■ 亞太電信(APTG)

・APN設定情報

APN internet
(または gtnet)
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
MCC (466)
MNC (05)
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

香港の現地通信会社simのAPN設定情報

■ 中国移動香港(CMHK)

・APN設定情報

APN peoples.net
(または cmhk)
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

中国移動香港のsimカードはAmazonで事前に購入することもできます。

■ 中国聯通香港(CUHK)

・APN設定情報

APN 3gnet
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

中国聯通香港のsimカードはAmazonで事前に購入することもできます。

■ 3HK(Three Hatchson)

・APN設定情報

APN mobile.lte.three.com.hk(3G端末は mobile.three.com.hk)
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

3HKのsimカードはAmazonで事前に購入することもできます。

■ one2free(HKcsl)

・APN設定情報

APN hkcsl
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

■ DISCOVER HONG KONG Tourist(PCCW)

・APN設定情報

APN PCCW
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

韓国の現地通信会社simのAPN設定情報

■ EG SIM(Evergreen Mobile)

・APN設定情報

APN alwayson.ktfwing.com(または alwayson-r6.ktfwing.com)
ユーザー名 未設定
パスワード 未設定
MCC (450)
MNC (08)
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

韓国EGのsimカードはAmazonで事前に購入することもできます。

■ Smartel(SKT MVNO)

・APN設定情報

APN lte.sktelecom.com(または web.sktelecom.com)
ユーザー名 (450)
パスワード (05)
APNタイプ (default)
※カッコ内は必要に応じて設定

海外の通信回線バンドに幅広く対応するsimフリースマホ

上記の情報を参考にしてご利用の通信会社のAPN情報を設定することで、海外現地で安い通信回線を利用することができるようになります。

しかし、お手持ちのsimフリースマホが対応できる回線バンドが少ない場合は、せっかく正しいAPN情報を設定しても地域によって通信が安定しなかったり電波が受信できない場所が多くて使い物にならなかったということも起きる場合があります。

特に、日本のメーカーのスマホをsimロック解除して利用する場合は注意が必要で、日本国内では高性能で使いやすい機種でも、海外現地の回線バンドに対応していなければ通信範囲が制限されて使いにくいこともあります。


simフリースマホ Redmi 12 6.8インチ

そこで、いわゆる格安simフリースマホと呼ばれている海外メーカーのsimフリーのスマホを利用をおすすめします。対応できる回線バンド数が多く設定されており、日本国内の3大キャリアの回線バンドはもちろん、各国で使用されているさまざまな回線バンドにも幅広く対応しています

最近では1~2万円程度で販売されている機種でも高性能なものが出てきていて、webサイトやメールの閲覧、snsの利用程度なら全く問題なくサクサク動作するのはもちろん、ゲームアプリもよほど重たい3Dゲームでなければ快適に利用することができます。

私もこれまでは昔使っていた日本のスマホをsimロック解除して海外で利用していましたが、対応バンドの問題と値段の割に高性能という点にひかれて上記画像のxiaomi製のsimフリースマホを購入しました。

このほかにも最近では1~2万円程度で買えるsimフリースマホの種類が豊富になりました。海外旅行用や予備のスマホとしてひとつ購入しておくとなにかと便利でおすすめです。